コーヒー豆の正体は果物?!植物としての『コーヒー』を解説!

私がコーヒーについて学び始める前、コーヒー豆は植物からできているということは想像できておりましたが、実際には何の植物でどのようにコーヒー豆が育つのかは全く未知の領域でした…。

コーヒーについてあまり詳しくない方にお話を伺っても、やはり的確にコーヒー豆の正体を知っている人は多くありません。

そこで今回は、コーヒー豆の正体について、解説していこうと思います!

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コーヒー豆は果物の種!

コーヒー豆」と名称に「豆」が付いているため、インゲンマメやソラマメ、大豆などと同じマメ科の植物と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、コーヒー豆は「コーヒーノキ」という常緑樹にできる果物の種のことです。

正確には、アカネ科コフィア属(コーヒーノキ属)の常緑樹であるコーヒーノキに実る果物の種子がコーヒー豆になります!

コーヒーチェリーから抜き出したコーヒー豆
かずきち

果物の種を飲んでいたと思うと、コーヒーって凄い!

コーヒーチェリーから抜き出したコーヒー豆
かずきち

果物の種を飲んでいたと思うと、コーヒーって凄い!

このコーヒーノキに実る果物は、赤色で見た目がサクランボに似ていることから「コーヒーチェリー」と呼ばれています。(品種によっては、赤ではなく黄色い実が実ることもあります。)

果物であることから、コーヒーチェリーの果肉部分は食べることができます!…が、果肉は少ないため食べ物として流通はしていないそうです。

コーヒーノキに実るコーヒーチェリー

上記画像のように、コーヒーチェリーはコーヒーノキにたくさん実ります。

かずきち

一度はコーヒーチェリーを食べてみたいですね…。

焙煎士 イチ

猫に近い生き物で、ジャコウネコという動物がコーヒーチェリーを食べるよ!種子は消化されないため糞から取れたコーヒー豆が、有名な高級生豆の「コピ・ルアク」だよ!

かずきち

僕は「コピ・ルアク」を現地の農園で飲んだことがあるのですが、フルーティで酸味があり、スッキリとした味わいでした!

コーヒーチェリーが実るまでのコーヒーノキの成長について

コーヒーノキは熱帯地方で育つ植物なので、南国的な見た目の木です。

高さは10m以上のものもあります。ただし農園では、2mくらいに剪定して育てられています。

ブラジル サンパウロ州にあるコーヒー農園 「横に広がっているのがコーヒーノキです」

コーヒーノキは苗から育てて、1ヶ月半〜2ヶ月で発芽し、半年くらいで40cmほどまで育ちます!

発芽してからおおよそ3〜5年で1mくらいまで成長し、その頃には綺麗な白い花が咲きます。

この花はジャスミンの香りを放っており、年に1〜2回咲きます。

この花は数日で枯れてしまうようで、約1週間ほどで完全に散ってしまう儚い花です…。

コーヒーの花
かずきち

コーヒーの花のアロマを嗅いだことがありますが、とても癒されるような香りでした。

花が散って数日後、緑色で楕円形の実が実ります。

この実が次第に大きくなり、6〜8ヶ月ほどで赤く熟していきます。

大きさは、長さが2cm前後、直径が1cm前後です。

この実が赤く熟して果肉が柔らかく、十分な大きさまで実った果物が「コーヒーチェリー」です!

ここまで成長した段階でようやく収穫することになります。

コーヒーチェリーの構造について

コーヒーチェリーの内部構造をしっかりと確認すると、これまた複雑な構造をしています…。

主にコーヒーの構造は以下の7つで構成されています。

コーヒーチェリーの構造について

外側に、コーヒーチェリーの皮がついており、その中に果肉があります。

果肉よりさらに内側には、ネバネバした粘質物(ミシュレージ)が存在しています。

ミシュレージの内側は「パーチメント」と「シルバースキン」という薄皮が2重にコーヒーチェリーの種子を覆っています。

シルバースキンの内側にコーヒーチェリーの種子、すなわちコーヒー生豆があるという構造です!

ちなみに、センターカットというのはコーヒー豆の平たい部分の真ん中の溝のことをいいます。

この種子は薄緑色をしていますが、乾燥させて焙煎をすることにより、我々がよく目にする褐色のコーヒー豆となります!

焙煎士 イチ

焙煎をすると「チャフ」と呼ばれる薄皮がたくさん舞い上がるけど、このチャフが「シルバースキン」に該当するよ!

ちなみに、コーヒーチェリーの種子のことを「生豆」と呼びます。

この生豆という単語は、珈琲業界では「なままめ」と呼ばれることが一般的です。

※「きまめ」と呼んでも間違いではありませんが、珈琲関係の方々は一般的に「なままめ」と呼んでいます。

生豆は、前述した通り薄緑色をしているため、英語では「Green Coffee(グリーンコーヒー)」と呼ばれています。

Coffee Tips 【珈琲という漢字の由来について】

コーヒーを漢字で書くと「珈琲」と書くことは皆さんご存知かと思います。

この「珈琲」という2文字の漢字には、それぞれコーヒーチェリーが由来して、この漢字になっています!

  • 珈:髪飾りのこと。特に女性の赤い玉のついた髪飾りという意味がある。
  • 琲:玉を連ねた飾りのこと。

すなわち、珈琲という漢字は赤く熟したコーヒーチェリーの見た目が、赤い玉のついた髪飾りに似ていることに由来しています。

赤い玉のついたかんざし
かずきち

確かに赤い玉がコーヒーチェリーにそっくり!!
ただ、髪飾りというよりは「かんざし」ですね。。

ちなみに「珈琲」という漢字が定着する前は、「骨喜」という漢字も当てられていたとか…。

個人的に「骨喜」ではなく、「珈琲」という漢字で定着してくれてよかったです(笑)

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